2011年3月11日、東日本大震災による地震と津波の影響で、福島県双葉郡大熊町の東京電力「福島第一原子力発電所」で発生したメルトダウンによって、故郷・福島は甚大な災害に見舞われました。

原発事故6年を経過し、事故原因の究明は進まず、廃炉作業の先行きは、不透明のまま県外で避難生活を余儀なくされている県民は35661人(2017年6月30日現在)を数えます。

そうした中で、群馬県に避難した県民137人が国、東京電力に損害賠償を求め訴訟を起こしました。前橋地裁は2017年4月17日、「東電は巨大津波を予見しており、事故は防げた」と判断し、東電と安全規制を怠った国の賠償責任を認めました。

判決文を読むと、政府は2002年に、福島沖を含む日本海溝沿いでマグニチュード8級の津波地震が20年以内に20%の確立で発生する、とする長期評価を発表しています。従って国、東電は巨大津波の予見は可能で、実際、東電は2008年に津波の高さを予見していた、と指摘しました。

この判決の示唆するところは二点あるように思われます。

第一は、「安全」を謳って建設した原発について、事故原因を究明すべき当事者は国、東電のはずでした。結局、究明者は被害者の住民だったという主客転倒の事実でしょう。

第二は、安全対策に投資を怠り、目先の経済性を優先し、結果、県民の生命、財産は軽視されたという事実です。

福島第一原子力発電所の廃炉の見通しが立たないまま、各地の原子力発電所は再稼働を認められ、運転を再開しています。

 

きぼうチャンネルは震災6年目を迎え、再生可能エネルギーの建設、利用に取り組む県民に焦点をあて、復興に取り組む人達を映像で記録して行きます。

 

2017年7月7日
きぼうチャンネル編集者